以前からアモテスターを使って丁寧に弾頭の矯正を行っても、どうしても弾頭軸がずれていて矯正しきれない弾が何発もありました。これは薬莢のボディーの軸とネックの軸がずれているのが原因では?と疑問に思っていました。
「やっぱり高いダイスを買わないとダメかな?」と思っていたら、アモテスターをご購入頂いたお客様よりとても興味深いアドバイスを頂きましたので、ご報告させて頂きたいと思います。
それはどんなアドバイスかと言うと、ハンドロードされている方なら今お持ちのツールでひと手間加えるだけで、更に弾の精度を向上させるというのです。
その方法は至って簡単。使用済み空薬夾をリサイジングする際(フルでもネックでもOK)通常のリサイジングは1回しかダイスに薬夾を入れて整形させませんが、この時もうひと手間加えて薬夾を1/4ずつ回転させながら、4方向4回のリサイジングいたします。
すると薬夾のボディーとネックの軸のセンターを、薬莢全体のほぼ中心に合わせる事ができると言うのです。
私も早速試してみましたが、この方法でリサイジングをかけた薬夾を使って作った弾は、1回しかダイスにかけない薬莢と比べ、アモテスターでチェックすると明らかに針の振れが小さくなります。おまけにアモテスターでの弾頭軸の矯正が、あきらかに簡単になりますし針の振れ幅も少なく調整できました。
「この弾は絶対に当たる!」と思いながら9月に行われた大口径のクラブ対抗選手権大会に参加してきました。
結果は良好。記録は7月に参加した全日本選手権大会より、あきらかに上昇しました。
3姿勢120発競技では、私にとって大きな壁であった1100点に届き2位(全日本は1087点で3位)。伏射60発競技では585点で6位(全日本は576点で10位)。
特に伏射での最終シリーズはとてもいいグルーピングが出ました。せっかくですからコラムに掲載しようと思い、標的をもらって来ましたのでご覧下さい。
使用した弾は308ウィンチェスターで、もちろんアモテスターで矯正済みです。
ただ、必ず毎回この様なグルーピングが出ると誤解されるといけないので、6枚全ての標的をお見せします。(はっきり言って最終シリーズ以外はあまり当たっていませんね!)この写真を見て「あまり当たってないね。俺の方が上手いよ。」なんて思う方は、きっとたくさんいらっしゃる事でしょう。
アモテスターに対しては批判的な方も大勢いらっしゃる様です。また使い方がなかなか理解出来ない方も多い様です。しかし私自身が使ってみて「本当に効果があった」と思う商品です。アモテスターを使いこなす自信のあるみなさま方は、是非ご購入いただき自己記録を更新させてみてはいかがでしょうか?
全国クラブ対抗選手権大会とは、参加選手みんなで協力しながら運営され標的交換や審査は参加選手が交代で行います。監的壕での標的交換は雨が降ると泥だらけになり、晴れていると埃だらけになり(今年は浅間山の火山灰で埃だらけ)とっても大変な作業になりますが、みんなでコミュニケーションをとったり情報交換をしたり、楽しいひと時にもなります。
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埃だらけの監的壕 |
大口径射撃初心者の方は是非、どこかのクラブに入って試合に参加されてみてはいかがでしょうか?射座に余裕がある場合はもちろん、クラブ登録さえすれば個人参加もできます。
きっと競技射撃が、楽しくなると思います。
K
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