昨年のコラム《IWA2004 番外編》で紹介した、私たちのドイツ国内での道中記は、射撃にはまったく関係が無いにもかかわらず《本編》よりも、多くの反響(写真が少なすぎる等)を頂きました。
本来は本編の方が、気になって欲しいところなのですが….少し複雑な気分です。
今年のIWAは、いつもとはちょっと違う行動をとりましたので、少しでもみなさんのドイツ(ニュルンベルク)旅行の参考になればと思い再度、今年もドイツを簡単にご紹介させていただきます。
ドイツのフランクフルト・マイン国際空港から、IWAの会場となるニュルンベルク中央駅までは約2時間半の鉄道の旅になります。
(いつもなら、飛行機での移動でしたが、今年は鉄道になりました)
フランクフルト空港駅の券売機
フランクフルト空港を出てからドイツ鉄道(DB)のプラットホームまで、重いスーツケース転がしながら歩くと10分以上かかる遠い道のりです。そのため一本早い列車に乗り遅れ、フランクフルト・マイン空港駅を18:01発のICE2121(インターシティー・ヨーロッパ)に乗ります。
ICEと駅構内
列車の時刻まで30分ほどあったので、ちょっとトイレに入るとなかなか綺麗な男性用トイレでしたので、記念に写真を1枚撮ってみました。
男子用トイレ
これは実際にご試用になってみないと、なかなかご理解いただけないと思いますが、ドイツのトイレの便器の高さは異常に高いのです。
私は身長170cmちょっとあるので、なんとか用を足せますがもう少し背が低い方だと、爪先立ちしないと用が足せないので、用を足す開放感なんてあったものではありません。
でもご安心ください。ドイツのトイレには、必ず子供用の低い便器が必ず一つは設置されています。
身長の低い方は、子供用の便器をよく探してから用を足した方が良いと思います。
無理して高い便器で用を足して、哀れなことになってはいけませんので。
ちょっと話が飛んでしまいましたが、ニュルンベルク中央駅に到着する頃には20:30を回っています。もうすっかり日が沈み、辺りはすでに真っ暗になっていました。
今回、ニュルンベルクで滞在するホテルは「アム ヤコブスマルクト」です。
2004年のレポートで紹介したホテル「ドイチャーホフ」は昨年の6月には既に閉店していたので、今回はこのホテルに滞在をするとなりました。
場所はニュルンベルク中央駅からUバーン(地下鉄)で2駅目の「バイザートゥルム」から徒歩3分位の所です。
このバイザートゥルム駅の出入り口は、とっても面白い造りになっていますのでご紹介いたします。
後方から見ると唯の塔(本当は中世に造られた立派な塔)なのですが、正面から見ると塔の下部がエレベーターでの出入り口になっています。
バイザートゥルム
中世の建造物に近代の設備をうまく調和させた、興味深い建築物になっています。
特に夜間ともなれば、ライトアップされた塔とエレベーターの照明が調和され、バイザートゥルム駅周辺は不思議な異空間となります。
バイザートゥルム駅の出入口
バイザートゥルム駅周辺は、今回はまったくの初めての場所なので、夜道にスーツケースを転がして歩き回ると危険と思い初日の夜のみは、去年まで使っていたホテルのすぐ近くの駅「オペラハウス」で下車しました。(Uバーンの初乗り運賃は、1.4ユーロで少し高いです)
この駅周辺は土地勘があるので、ホテル「ドイチャーホフ」が閉まっているのを確認しながらホテル「アム ヤコブスマルクト」を探すと、ほとんど迷わずにホテルへたどり着く事が出来ました。
早朝のバイザートゥルム駅周辺
夜も遅いのでホテルのすぐ近くのドイツレストランを探します。
するとホテルのすぐ横には、ジャパニーズレストランがあるではないですか。
ここはドイツ初日なので、ちょっとパス。二軒隣のお客さんが賑わっている、少し洒落たレストランに入りました。
入ってすぐに「美味しいドイツの生ビール」「美味しい本場のソーセージ」を飲んで食べてと思いメニューを眺めているとちょっと様子が変です。そのメニューには何故かイタリア語が書かれていました。そこでやっと「あっ!ここはイタリアンレストランだ」と気が付きました。
入店後はドイツ語とイタリア語しか書かれていない、極めて難解なメニューとしばらくにらめっこ。後は運を天に任せて、適当な物を注文しましたがちゃんと美味しいものが出てきて、ホッと一安心。でも初日の夜は、美味しいドイツ料理がお預けで、ちょっぴり残念でした。
IWA初日の夜は、取引先から夕食のご招待を受け、久々に旧市街地を歩くことが出来ました。ただ日が沈んでしまっていたので、綺麗な写真でご紹介を出来ないのが残念です。
ハウプトマルクト(中央広場)周辺の写真を撮りましたので、ご覧ください。
歩きながら撮った写真なので、見苦しいかも知れませんがお許し下さい。
美しの噴水
試したことはありませんが、願い事を叶えてくれるらしいです。
市庁舎周辺の風景
ハインリヒ・ガイスト病院
ここは今、ドイツ料理のレストランになっています。
この病院があのニュルンベルガーソーセージの、発祥の地と聞いた事があります。
美味いです。
ザンクトロレンツ教会
200年かけて建築された教会です。木彫りでは最古のマリア様が天井から吊り下がっているらしいです。
二日目の夜は毎年恒例のクルト・チューネ氏との夕食会です。
場所も決まっていて、メッセ会場内にあるフランケンホールです。
この場所は、IWAの出展者側がお客さんたちをご招待する時に、良く使う場所で毎晩とても賑わっています。
入場料を支払えば、バイキング形式の食事はもちろん無料。おまけに水とビールだけは、飲み放題です。「ちょっとワインを飲みたいな!」なんて思うと、追加料金がかかってしまいます。
この夕食会は私にとってIWA出張の中で、一番の大きな山場なのです。
なぜかと言うと、ヨーロッパ人は本当に良く飲みます。それに付き合いビールやワインを飲みすぎて、帰りのタクシーの中では記憶を失ってしまう位になってしまうのです。
「なら飲まなければいいじゃないか!」なんて思われる方も多いと思いますが、気が付くと毎年の様にいつの間にか、チューネ氏に飲まされてしまっているのです。
チューネ氏は、自分のビールを飲み干すと全員分のビールを注文し、その度にビールのたっぷり注がれた新しいグラスの底と底を合わせながら、乾杯(フィンランド語では?ポーヒャーマンカウタと言うらしい)をするのです。
何度も何度も言わされているので、もうすっかりこの言葉は覚えてしまいました。
そんなこんなで一息つくと、みんなで射的(射撃ではありません)大会です。
トップシューターのカールさん
使われている射的銃はアンシュッツ社の物で、弾は丸い鉛弾です。
この銃は予想よりはるかに良く当たる銃で、酔っ払いながらも5発中4発もターゲットにヒットさせる事ができました。
チューネさんとナリキッキさん
IWA会場内の射的場なので「外国人の方々もみんなお上手かな?」なんて思いましたが、けっこう素人さんも多い様で、全然当たらない人もたくさんいらっしゃいます。
そんな中、私は聞いていなかったのですが、チューネ氏は私たちに「フィンランドは冬の間は寒くて、エアライフルしか撃てない。今度の冬に冬季の練習も兼ねて、フィンランド対日本の“クルトカップ”をやろう!」と言っていたそうです。種目はエアライフルの立射と三姿勢だそうです。
酔った席での話しであればいいのですが今、空気銃を持っていない私は「本当にやるのなら、一丁買わないといけないかな?」と悩んでいます。
バイツェンビールを飲むチューネさん
盛り上がった中、ようやく解散となりました。
時差ぼけのため、毎朝3時には目が覚めていた私もさすがに翌朝は、6時までグッスリ眠る事ができました。でもやっぱり二日酔いで、頭が痛かったです。
翌朝、チューネ氏のブースに立ち寄ると、相変わらずチューネ氏は元気でしたが昨夜一緒に同行したスタッフは、私と同様に疲れきっていました。
「How are you?」と聞かれてもお世辞にも「Fine!」とは決して答えられないのが辛かったです。
今年のIWA会場の滞在は3日間しかなかったので、ゆっくり会場を見学する時間がありませんでしたので、新しいメーカーの発掘や取引のないメーカーの新製品の発見が十分に出来なかったのが残念です。
ニュルンベルグ滞在4日目の朝は、早朝からスイスへ向かいます。
このスイス滞在はまた後日、レポートさせて頂きます。
楽しみにお待ち下さい。
前回の《IWA2005報告 新製品紹介編》で、採り上げるのを忘れていた商品が一つありましたので、遅くなりましたがご紹介させて頂きます。
とあるメーカーで「徹底的のコストダウンを追及したリアサイト」という、プロトタイプのリアサイトを拝見させて頂きました。
以前からよく高校の先生から「生徒が学校の備品のリアサイトを、すぐに壊してしまって困っています。もっと安いリアサイトはありませんか?」との問い合わせを何度か受けた事があります。
プロトタイプのリアサイト
教習銃やビームライフルに使うのには最適ではないか?と思い、サンプルをオーダーしてきました。まだ試作段階なので納期や価格、ましてや精度の信頼性などはまったく分りません。しかし当店としては、このリアサイトに大きな期待を寄せています。
詳細が分り次第ご連絡させて頂きますので、首を長くしてお待ち下さい。
K
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