「コラム IWA 報告」を読んで頂いている方から「去年は食事の写真が無かったけど、何を食べてきたの?」とか「街中の写真が無かったよ」とか、本題とは外れた部分についてのご指摘を時どきいただきます。
本来なら「どんなメーカーが出ているの?」とか「もっと詳しく紹介して」とか、厳しい意見が多くても良いと思うのですが、ちょっと違う方面のリクエストが多いのはなぜでしょうか?
という事で、今年も IWA ガンショー以外についても、ご紹介させて頂きたいと思います。
IWA も終わり最終日に、ようやく 2 時間程度の自由時間が出来ましたので、少しだけ旧市街地を散策してきました。
ただあまり知らない場所を夕方、1人で歩き回るのも怖いので、いつもと同じコースを歩いて来ました。
IWA 終了後は集めた重い荷物になるカタログ類を、ニュルンベルク中央駅横にある郵便局から発送します。
発送が終わり、ニュルンベルク中央駅前から地下道を潜り抜け、旧市街地に入ります。
ニュルンベルク中央駅
何年もニュルンベルクを訪問しておりますが、ガイドブックで必ず紹介されている「職人広場」へは、まだ行ったことがありません。
その事を思い出し「職人広場」って何処にあるんだろう?と思いながら「職人広場」を探しながら歩きだしました。
すると、あっけなく「職人広場」を発見してしまいました。
駅前の通りを潜り抜け城壁の外側に出たら、すぐに看板を発見しました。
職人広場の看板
この看板の横から城壁の内部に入る通路を見つけましたが、残念ながら閉鎖されておりました。
城壁の職人広場入口
仕方なくケーニヒ・シュトラーセから城壁内に入ろうと、大回りをします。
ケーニヒス門を曲がると、すぐに別の職人広場の入口がありました。
職人広場入口
門を潜ろうとしたら、門のすぐ脇に面白いプレートを発見しました。
プレート
WAFFEN HOF と書いてあります。
職人広場は以前、武器庫だったのでしょうか?
または武器を作る職人さんたちの仕事場だったのでしょうか?
門をくぐり職人広場に入ってみます。
職人広場
すると工事中か何かで、木の塀で閉鎖されており、残念ながら奥まで入る事が出来ませんでした。
時間があまり無いのでケーニヒ・シュトラーセを、カイザーブルク城目指して先へ進みます。
ケーニヒ・シュトラーセ
このケーニヒ・シュトラーセは、ニュルンベルク旧市街地のメインストリートになり、とても混雑しております。
ケーニヒス門
後ろを振り返るとケーニヒス門が見え、人通りの多さがわかると思います。
さらに進むとすぐに、巨大なロレンツ教会が見えてきます。
ロレンツ教会
みなさん、ガーゴイルって知っていますか?
私もあまり詳しくないのですが、教会などの屋根についている、翼の生えた猫と言うか豹というか、教会の守り神みたいなものらしいのです。
中には翼の生えた動物の体で、人間の顔をしたガーゴイルも居たりします。
日本で言うなら、鬼瓦みたいな役割をするものだと思います。
ロレンツ教会のガーゴイルT
私の知人でガーゴイル好きな人が居ますので、写真を撮ってきました。
その知人が言うには、大きく口を開いて、そこから屋根に溜まった雨水を排出する、排出口を兼ねたガーゴイルもいるそうです。
ロレンツ教会のガーゴイルU
ロレンツ教会のガーゴイルは、かなり高い位置にあるため、思いっきりズームアップして、更に手持ちで撮影したため、手振れが起きないか心配でしたが、思いのほか上手く撮影が出来ておりました。
ロレンツ教会の前も広場になっており、楽器を演奏している人や道化師などが出没しております。
道化師
昨年はアコーディオンとバイオリンで演奏している、年配の方がいらっしゃいました。
広場を見回すと、地元フランケン料理のビアレストランを発見。
入口は狭く、私でも屈まないと入れないような入口です。
ビアレストラン
メニューを見るとメイン料理は、魚料理とジビエみたいです。
土曜日はお休みのようですね。
ロレンツ教会前の広場からはお目当ての、カイザーブルク城の塔を見る事が出来ます。
カイザーブルク城の塔
さらに進み、橋に差し掛かると今はワインレストランになっている、ハインリヒ・ガイスト病院が見えてきます。
ハインリヒ・ガイスト病院
ハインリヒ・ガイスト病院は、ニュルンベルガー・ソーセージ発祥の地として、有名な場所です。
この橋の欄干にも、プレートがありました。
欄干のプレート
これはいったい、何語ですか?またなんて書いてあるのですか?
もしご存知の方がいらっしゃいましたら、教えて下さい。
橋を渡り、ハインリヒ・ガイスト病院の入口まで回ってみると、綺麗なバイン・シュタオベの看板がありました。
バイン・シュタオベの看板
いかにもドイツらしい看板です。
ここまで来るともう、すぐに中央広場です。
中央広場にはニュルンベルクでも一番の歴史がある、フラオエン教会があります。
フラオエン教会
フラオエン教会にも、たくさんのガーゴイルがおります。
フラオエン教会のガーゴイルは比較的、低い位置に居たので簡単に写真撮影が出来ました。
フラオエン教会のガーゴイルT
一番に発見した、ガーゴイルです。
フラオエン教会のガーゴイルU
こんな所にも、ガーゴイルが張り付いています。
一番生々しいガーゴールで、今にも飛び出しそうです。
さてフラオエン教会の写真を撮影していると、後ろから「お前、邪魔だ!早くどけっ!!」と念が飛んできます。
ふと振り返るとそこには、 GUN 誌のカメラマンさんが居るではないですか!
IWA 取材の締めとして、わざわざフラオエン教会まで写真撮影に来たそうです。
思いがけず長話をしてしまったので、あたりはすっかり陽が暮れて、徐々に暗くなってきました。
もうその時には、カイザーブルク城まで行く事は、完全に諦めてしまいました。
最後に中央広場の奥にある、美しの泉に行って、つかの間の自由時間は終わりとします。
美しの泉
美しの泉はお願い事をすると、願いが叶うと言われています。
しかし私の願い事は、なかなか叶うことがありませんでした。
その理由がようやくわかりました。
この金色の輪を回しながらお願い事をしないと、いけなかったのです。
金の輪
この輪の前には人だかりが出来ていて、みなさん代わる代わる、金色の輪を回しています。
金色の輪を回す事に気が付いた私は、もちろん回しながらお願い事をしてきました。
美しの泉の柵の中を覗きこむと、そこにもガーゴイルがいました。
美しの泉のガーゴイル
写真の下の方にいます。
人間の顔をした、排水口を兼ねたガーゴイルでした。
さてニュルンベルグといえばやはり、第二次世界大戦で重要な拠点となった街ですよね。
ハインリヒ・ホフマン氏がその当時、ニュルンベルクで撮影した写真がオークションに出たと、最近のニュースで見た事があります。
その写真の内の一枚が、私にも何処で撮影されたか、はっきりと確認が出来ましたので、「ここら辺からこの角度で撮影したかな?」と思いながらカメラのシャッターを押してきました。
中央広場から見たフラオエン教会
もしハインリヒ・ホフマン氏の写真を目にする事がありましたら、その当時の写真とこの写真を、見比べてみて下さい。
わずかな時間でしたが、ニュルンベルクのアルトシュタット(旧市街地)散策を簡単に済ませ、ホテルに戻ります。
バイザートゥルム
ホテル近くのバイザートゥルム駅に到着した頃には、辺りはすっかり陽が暮れてしまいました。
最後になりますがニュルンベルク周辺でのみ食べる事ができる、フランケン料理のいくつかをご紹介させて頂きます。
魚料理と豚肉料理
ドイツ人は Freitag ist Fischtag. と言い、金曜日に魚を食べる習慣があるそうです。
私も金曜日の夕食で真似をして、ドイツで初めて魚料理にトライしてみました。
魚はやっぱり日本が一番と思いますが、このレストランでの魚料理も案外いけました。
その奥にあるのが、シュバイネ・ショイフェレと呼ばれる、豚の肩の丸焼き料理です。
フランケン料理では、ニュルンベルガー・ソーセージの次に有名な料理だと思います。
聞いた話ではこの料理、中国人が持ち込んだ中華料理が起源だと聞いております。
付け合せの白い球状のものはクロースと呼ばれる、ジャガイモ料理です。
すりおろしたジャガイモを丸めて茹でたみたいなもので、これ単体では味もほとんど無く、とても食べられたものではありません。
私も初めて食べたときは「なんて不味いの?」と思ったくらいなので、ジャガイモと思わず食べたほうが、良いかも知れません。
豚肉のソースに絡めて食べると、それなりの味がします。
ちなみに私はシュバイネ・ショイフェレを、まだ一度も完食出来たことがありません。
それほど大きい肉料理です。
次の写真は、牛肉料理です。
牛肉料理
料理名をはっきりと覚えておりませんが、たしかリンダー・ブラーテンだったと思います。
焼いた牛肉を、ソースで煮込んだみたいな料理でこれもまた、ボリューム満点です。
この料理にも、あのクロースが付け合せになっています。
クロースの大きさは、大人の握りこぶしより大きいので、クロースを食べきるだけで、大汗をかいてしまいます。
クロースは英語表記では、ダンプリングと書かれていました。
この料理の器は、金属製です。
料理が運ばれてくる時、また食事中など、ガチャガチャとものすごい音がします。
ドイツでは食事中、音を立ててもあまり、怒られないようです。
昔のドイツでは、この様な食器で食事をしたのかな?なんて思いながら、昔ながらのフランケン料理を堪能する事が出来ました。
ニュルンベルクはクリスマスマーケットでも、有名な街です。
私も一度は仕事抜きで、クリスマスマーケットに行ってみたいと思っております。
もし皆さまがニュルンベルクまで行く事がありましたら、少しでも参考になれば幸いです。
有難うございました。
K
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