#104 ('12/04/21)

IWA2012 報告 新製品紹介 前編

写真をクリックすると、拡大写真がご覧になれます。

IWA が終わるとようやく射撃シーズンが始まりますね。
皆さまはいかがお過ごしですか?

今年のドイツ及びヨーロッパでは大寒波にみまわれ、ドナウ川が氷結するなど海外メディアの報道でその寒さは、みなさん既にご存知の事と思います。
ドイツ在住の知人からも連絡があり、フランクフルト周辺では日中でも気温が氷点下だと聞いていたほどで、ドイツでも原発運転中止が相次ぎ、電力不足が心配されておりました。
出発前は、まだ日本も肌寒い日々が続いていましたので、きっとまだドイツも相当寒いのでは?と思いながら旅立ちました。
ドイツに到着すると雨模様で、フランクフルトから南下してニュルンベルクに近づくにつれ、ところどころ雪が積もっているところもありましたが、予想より温暖で過ごしやすかったと思います。

それでは IWA2012 報告に、入りたいと思います。
最初は競技銃メーカーを中心に、報告させていただきたいと思います。

昨年、改修工事が終わった IWA 会場のニュルンベルクメッセ入り口は、新しく屋根が付いたので雨や雪が降っても傘の心配なく歩くことが出来るようになりました。


ニュルンベルクメッセ


メッセに到着するとみなさん我先にと、急いで会場に入っていきます。


メッセ入り口


会場は今までホール 1 からホール 6 まででしたが、今年はホール 7 までありました。
会場がかなり広くなったのかな?と思ったらホール 3 が工事中で、ホール 3 のブースをホール 7 に移動させたそうです。
ホールが移動しただけで、地図なしで探せたブースがなかなか見つからず、苦労しました。

会場を入ると真っ先に気になるのは、やはり当店が代理店のファインベルクバウのブースですね。
ファインベルクバウのブースは、入り口から比較的近い場所にあるので、毎年一番に覗き込むブースです。


【ファインベルクバウ】

今年こそはオリンピックイヤーなので、そろそろエアライフルの新製品が出るかな?と期待をこめてブースを覗いたら、やっとありました。 M800 です。

・新型エアライフル  M800 ALU

マイナーチェンジを繰り返してきた M700 シリーズは、 2003 年から販売を開始したので M800 が出るまで約 9 年の長い歳月が掛かりました。本当に長かったです。


ファインベルクバウ  M800


実は私、エアピストル P-44 が出た当初から、トラブルの少ない P-44 と同じ減圧装置を持ったエアライフルが、いつ出てくるか?楽しみにしていました。ようやく私の希望が叶い、本当に嬉しく思います。
M800 が世の中に浸透してくれば、修理の仕事もだいぶ楽になると思います。


M800 の機関部 右側


M800 が出ることは、ファインベルクバウには珍しく IWA の始まる前に、ファインベルクバウ社から、アナウンスがありました。
古くからの営業担当者がリタイアし、経営スタッフもだいぶ入れ替わっていたようです。
以前なら新製品の発表は IWA が初出展、初出荷は 6 月頃と言っていたのですが、今回は近日中に出荷準備が出来るとの事で、とてもスピーディーです。
経営スタッフが代わると営業方針も変わる可能性があるので、気を引き締めてファインベルクバウを販売していきたいと思います。

それでは M800 について、説明させていただきます。
1. しばらくは M700 が発表されたときと同じく、黒色アルミストックのみの販売です。
2. コッキングレバーはフレキシブル
M700 ではリアサイトを前に出すと、コッキングレバーがリアサイトに当たってしまいました。


左右に動くコッキングレバー (クリックするとアニメーションがご覧になれます)


そこでリアサイトとコッキングレバーが接触しないよう、コッキングレバーの先端を外側に若干、開くことが出来るようになりました。
また M700 ではコッキングレバーの先端が前方にあり、そこから上に向けることでコッキングを行っていました。


自由に回転するコッキングレバー (クリックするとアニメーションがご覧になれます)


しかし M800 は、コッキングレバーをフリーに回転させる事が出来ますので、コッキングレバーの先端を後方にセットし、コッキングレバーを真下に向けることでコッキングが出来るという方法も取れます。
エアライフルでプロ−ンを撃つ時やライフルスコープを取り付けて撃つときに、便利な設計です。
3. グリップより後方のストックは、 2 ヶ所で折れ曲がるようにしています。


フレキシブルに動くアルミストック (クリックするとアニメーションがご覧になれます)


体のカーブに合わせてセッティングが出来ますので、特に胸の厚い人はより銃の銃身を体の銃身に近づけて、銃を保持することが可能になります。
前側の左右に振れる部分には、ストック後方を上下にも動かすことが可能になります。
4. 左右対称ストックになります。
チークピースとバットプレートラックの調整ノブは、左右入れ替え可能で、グリップのみを交換すれば左ストックに早変わりです。
機関部はコッキングレバーを左に移動させれば良いのですが、コッキングレバーの軸に入っているスプリングは左用と右用で、巻かれている方向が逆になります。したがってスプリングを交換しないといけません。
5. グリップは左右とも S ・ M ・ L の 3 種類で、表面が滑りにくいよう梨地仕上げになっております。
6. 大型のトランクケースが標準付属品です。
7. トラブルの多い減圧装置システムは、現地で自分の目で見て確認をする事が出来ませんでしたが、 P-44 と同じ方法をとっているそうです。初入荷を楽しみに待ちましょう。

8. 別売りで 150g のバレルウェイトがあります。


バレルウェイト


以前のバレルウェイトは取り付けると、ネジで直接銃身を固定するのですが、新型のウェイトはネジと銃身が接触しないので、銃身表面に傷が付きません。
このバレルウェイトはもちろん、 M600 以降のファインベルクバウの全ての銃に、取り付け可能です。

・エアピストル  P-44

モデルチェンジではなく、単なるデザイン変更です。


エアピストル  P-44


今までの P-44 のフレームのアルマイト処理された色はブルーだったのですが、新しくブラックになりました。
また刻印のデザインと、トリガーガードのデザインも変更しました。
内部構造はまったく今までの物と、同一だそうです。


【グリューニヒ & エルミゲール】

ブース中央のカウンターの上によく見ると、新型のスモールボアライフルが展示されておりました。
一昨年はレーサー リニアー、昨年はレーサー ワールドチャンピオンにモデル名が変わっておりました。
今年の展示品のモデル名は X レーサーだったので、てっきり私は「もしかして今年もモデルチェンジした?」と、思い込んでおりました。

・X レーサー


X レーサー


説明を聞くと私の予想は、大外れでした。
X レーサーは、レーサー ワールドチャンピオンの廉価版のスモールボアライフルだそうです。

次の部分を改良し、コストダウンに成功したそうです。

1. マズルエクステンションチューブを外しました。
2. ストックを専用の X-RS にしました。

現行の RS- Vアルミストックは、一本のストックでベディング部の部品を交換することにより、アンシュッツのスモールボアライフルからグリューニヒ & エルミゲールの大口径フリーライフル、そして CISM ライフルなど様々なモデルに対応できるようなデザインとなっております。
しかしこの X-RS アルミストックはシングルショット専用になりますので、レーサーもしくはアンシュッツ 2013 専用になってしまいます。
アダプターを併用すればもちろん、アンシュッツ 1913 にも使用可能になります。
振動吸収剤が無く、フォアエンド部が丸みを帯びています。
この丸み具合が個人的にはとっても好みですし、手の小さい日本人プローンシューターには、しっくり手に馴染む形状だと思います。

3. リアサイトベースが、スチール製からアルミ製に変更されております。
4. 三分割されている機関部を、一つに固定するベディングブロックが、スチール製からアルミ製に変更されております。


ベディングブロック


5. エジェクターが作動しません。
6. スリングレールが前後180度ターンできないので、スリングレールを左右にオフセットする事が出来ません。

グリューニヒ & エルミゲール社においては、決して変な銃を販売するとは思えないのですが、個人的感想としてスチールからアルミに部品の素材を変更した X レーサーは、どうしても剛性に掛けてしまうような気がしてなりません。
当店においてグリューニヒ & エルミゲールのスモールボアライフルを購入しようと考えているお客様は、やはり「この銃を最後の一丁と考えると、やっぱり良い銃が欲しい」というお客様が多いので、 X レーサーは在庫を置かずに受注輸入とさせて頂きたいと思います。
でも私好みの X-RS ストックは「ストック単体での販売も可能」という事なので、もちろん発注を掛けてきました。
入荷までしばらくお待ちください。

次に説明を受けたのが、トリガーシューです。

・トリガーシュー タッチ


トリガーシュー タッチ


ドイツの TECH-HIRO 社が販売しているトリガーシュートと似ていますね。
左右に大きくオフセットできますので、指の短い日本人には良いのでは?と思います。
指に触る部分がフラットとカーブドの2種類ありましたが、スタッフに「日本人はどちらが好み?」と聞かれたので、もちろん「カーブド」と答えておきました。
このトリガーシューは、もちろんアンシュッツ社のトリガーに取り付け可能です。

新製品の説明も終わりブースを離れようとすると、思わぬ展示物に目が留まりました。

・レーサー ワールドチャンピオン


ゴールドカラーの RS- Vアルミストック


写真はレーサー ワールドチャンピオンの特注品、ゴールドカラーのアルミストックです。
グリューニヒ & エルミゲール社のガンスミスが、自分のためだけに作成したゴールドカラーの RS- Vアルミストックだそうです。
「もしゴールドが出来るなら、ゴールストックで!」と、 レーサー ワールドチャンピオンを発注してきました。
さて今回注文したレーサー ワールドチャンピオンは、何色のストックで入荷するか?今から楽しみですね。

最後にアドバイスを貰いました。
スモールボアライフルの銃身径は、通常はφ 0.9 インチだそうですが、重い銃が好きな人にはヘビーバレルとしてφ 0.95 インチの銃身も取り付けが可能だそうです。
日本人にはφ 0.9 インチの方が、バランスが良いと思います。


【ハインリヒ・ブライカー】

今年もクルトのブースのすぐ隣に、奥様と二人でブースを出していました。

昨年も紹介した新型のアルミストック付きチャレンジャーライフルは、今年もまた前面に展示されておりましたので、ブライカー社イチオシのモデルだと思います。


チャレンジャーライフル


ストックカラーはホワイトとブラックの二種類で、ホワイトの方がスマートに見えます。


チャレンジャーライフルの分解されたボルト


昨年度の報告ではグリューニヒ & エルミゲールのレーサーと同じく、エジェクターのオン・オフ切り替え機能が付いたと報告しましたが、今年のモデルには付いていなかったので、どうもこの機能はやめてしまったみたいです。
窒化処理された金色のボルトボディーは、シルバーに色を変えただけでボルト内部の構造は、今までとまったく一緒でした。


チャレンジャーライフルのトリガー


新しくなったトリガーユニットはボールベアリングシステムを採用し、トリガーの切れ味がよりスムーズになったとの事です。


新型スーパーグリップ フックバットプレート


今までのスーパーグリップは、ほぼ上下動しかしなかった単純な作りでしたが、新しいスーパーグリップはバットプレートベース部分とゴムラバーの部分の 2 ヶ所で左右に振れるように改良されております。
すなわちゴムラバーの平面部分が左右に、平行移動できるようになっております。


チャレンジャーライフルのベディング面


新型アルミストックに機関部を乗せる場合、ストックと機関部の間に厚めのラミネート素材を挟むことによって、発射時の振動を吸収させるそうです。


チャレンジャーライフルの機関部前面


銃身の付いていない機関部を前から撮影しましたが、上手く撮れませんでしたが銃身取り付け部が、ネジ込み式になっているのがわかりますか?
ここにアメリカのリルジャー社ステンレスバレルがねじ込まれます。


ブライカーさんとチャレンジャーライフル


私の顔を見るといつも ”Sprechen sie Deutsch?” (ドイツ語を話せますか?)と陽気に話しかけてくるブライカーさんにお願いしたら、写真撮影を快諾してくれました。
機関部の作り込みは、グリューニヒ & エルミゲールのレーサー ワールドチャンピオンより構造が単純なので、個人的にはチャレンジャーライフルの方が好みです、ただし壊れなければ。


【カール・ワルサー】

今年は特に新製品が無かったのですが、昨年発表された新型のエアライフル LG-400 とエアピストル LP-400 の勢いは、まだまだ継続しているようです。


LG-400 とワルサー社のディスプレー


・LG-400


ずらりと並んだ LG-400


ワルサー社のブースに「ワルサーニュース」というドイツ語表記のパンフレットがあったので、持ち帰ってきました。
このワルサーニュースを見ると、ドイツのソーニャ・プァイルシフター選手が、表紙に出ております。
ソーニャ選手も、かなり長いことファインベルクバウ P-70 を使用していたにも関わらず、昨年度からワルサー LG-400 に切り替えたようです。


ワルサーニュースの表紙


写真を良く見ると、ソーニャ選手はシューティングジャケット & パンツ、そしてシューズはクルト社の物を使用しております。
グローブは、生産中止になってしまったウィナープロフィですね。
ちなみに彼女は、スモールボアライフル弾はラプアを使っているそうです。

LG-400 はマグネット式のアブソーバーシステムと、ペレットを装填したかどうか確認が出来るローディングコントロールシステムが、非常に評判が良いとの事でした。

・LP-400

昨年のモデルには、銃口部のコンペンセーターがステイヤー社と同じく 10 穴タイプだったのですが、今年のモデルには 10 穴タイプのコンペンセーターが無くなっておりました。


LP-400 カーボンのコンペンセーター


この写真のコンペンセーターが、現行モデルになるとの事でした。
LG-400 と同じく LP-400 も、マグネット式のアブソーバーシステムが内蔵されています。
LP-400 カーボンモデルの重心点は、トリガーガードの先端部にあるので銃を持つと、とても軽く感じられます。

・SSP-E


SSP-E


昨年度も紹介した、エレクトロニックトリガー付きスポーツピストルですが、詳しくレクチャーを受ける時間がありましたので、今年もまた紹介させて頂きます。
エレクトロニックトリガーの電源は、乾電池ではなく携帯電話やデジタルカメラのように、リチャージャブルバッテリー方式なり、電源及び電子ユニットを小型化なおかつ軽量化できたそうです。またモリーニ 162EI で多発した、乾電池の液漏れによる基盤トラブルの心配も無くなりました。
日本とヨーロッパでは電圧が違いすぎるので心配をしましたが、充電はUSBケーブルを使って充電するそうなので、国による電圧の違いは問題が無いそうです。
またドライファイヤー用のアタッチメントも、銃ケース内に付属されています。


【ステイヤー スポート】

エアライフルとエアピストルの空気銃しか生産をしていないステイヤー スポート社ですが、ここ数年は新製品を連続的に発表し勢いを感じるメーカーの一つであります。

競技用の LG-110 をマイナーチェンジしたのかな?と思いながらじっくりと銃を眺めていると、まったく新しいラインナップの銃だと、判断することが出来ました。

・チャレンジ エアライフル


チャレンジ“ E ”


競技用エアライフルで、メカニカルトリガー付きとエレクトロニックトリガー付きの“ E ”の 2 種類がありました。
LG-110 シリーズを更にグレードアップしたモデルになります。
バットプレートには MEC 社のコンタクトシリーズ、チークピースにも MEC 社のチークが装備され、より細かく調整をする事が可能になり、使い勝手が良くなっていると思います。
また通常は、銃を分解しないと弾速調整が出来ませんが、このモデルは銃を分解せずに弾速調整を行うことが出来るそうです。
特にエレクトロニックトリガー付きの“ E ”モデルは、トリガーを極端に軽くしても操作中の小さな振動でもトリガーシアが外れで暴発する事が無いというメリットがあります。なんと 15g までトリガーを軽く出来るそうです。
このエレクトロニックトリガーのメカニズムは、大好評のエアピストル  LP-10E のメカニズムとは異なるそうです。
LP-10E のメカニズムは電磁石の力でハンマーを動かし、このハンマーでシアを叩いて外し弾丸を発射させます。
しかしチャレンジ“ E ”のエレクトロニックトリガーは、電磁石の力でシアパーツを動かし、トリガーシアを離すことにより弾丸を発射させます。したがって『叩く』という動きが無くなるので、発射時の振動が極端に少なくなったそうです。
出荷は今年度末から年明けになってしまうそうで、まだまだ先の話になりそうです。
最後にカタログをよく見るとパワー表示の欄に、 7.5J のほかに 16J と 24J が表記されています。
チャレンジでも、ハイパワーバージョンを出すつもりなのでしょうか?

・エアピストル  LP-10E

まだまだトラブルが多く、発展途上の LP-10E ですが、日本でも大好評のエアピストルです。
当店でもエアピストルは今、 LP-10E しか売れていないと言っても、過言ではないでしょう。
ステイヤー社のスタッフから、トラブルが起きたときの対処方法など、報告を受けました。
ステイヤー社でも、先に述べたワルサーの SSP-E のエレクトロニックトリガーのように、乾電池式からリチャージャブルバッテリー方式に切り替えることを考えているそうです。
この理由は、乾電池を 2 本使うことによってバッテリーボックスが大きくなり、グリップの自由が利かなくなってしまっているからだそうです。
確かにグリップの内部に大きなバッテリーボックスが入る事によって、グリップを削ればすぐに穴が開いてしまうし、グリップを銃本体に固定するネジの角度が悪くなり、固定ネジをしっかり締め付けてもグリップがガタガタ動いてしまいます。
しっかり固定しようとネジを締め付けすぎると、グリップを割ってしまったりネジの 6 角穴を潰してしまったり、ろくな事はありません。
リチャージャブルバッテリー方式に変わり、なおかつチャレンジ“ E ”のエレクトロニックトリガー方式に変われば、 LP-10E も更に良くなることでしょう。
まだまだ改良の余地ありと思います。

最後に LP-10E をお使いの方でグリップのガタ付が気になる方、グリップと機関部の間に挟まっている L 字型のプレートを、グリップに接着剤で固定してみて下さい。
グリップのガタ付きが無くなる可能性があります。


【アンシュッツ】

昨年度の IWA2011 では、スモールボアライフルのオレンジストックなど奇抜な企画があったので、今年も「何色が出るかな?」楽しみにしておりました。なぜなら昨年度、輸入したオレンジストック付きスモールボアライフルは、全て完売してしまったからです。

ブースを散策すると・・・残念でした、今年はエアライフルが IWA スペシャルでした。

・今年のIWAスペシャル


IWA2012 スペシャル  8002 S2 BLACK AIR


ウッドストックの表面に、黒い柔らかい樹脂製の塗料を塗ったモデルです。
触った感じはとてもソフトで、また滑りにくいグリップ感のよいストックです。
ただ日本人の好みは最高機種なので、スタビライザーの付いていない 8002 モデルや、アルミストックでないウッドストックモデルは敬遠される可能性が高いので、今回の発注は見合わせてきました。
また来年の IWA スペシャルを楽しみに待っていたいと思います。


【 ahg  アンシュッツ】

もうご存知と思いますが、アンシュッツ社のファミリー会社です。

・レイザーブロック タワープラス


レイザーブロック タワープラス


アクションスタビライザーの役目も果たす、スボールボアライフル用のハイサイトブロックです。
高さ調整は、ネジの締め付けだけで調整するのではなく、溝に沿ってスライドさせます。すると上下を分離させることが出来ますので、好みの位置の溝にセットさせて、ネジで固定させるシステムです。
したがって衝撃を与えても動かないし壊れない、頑丈な作りになっております。
アクションスタビライザーよりも装填口の上が大きく開いているので、スモールボアライフル弾の装填及び排莢の動作が目で確認ができるので容易になりますが、最低高が高いためプローンシューターには使い勝手の悪い商品になってしまいます。

・セラミックコート


セラミックコート


鉄やプラスチックにも使用可能な、コーティングオイルです。
さび止めオイル不要、トリガーに塗布してもOK、ボルトに塗ってもOK、ピストルのスライド部に塗ってもOKの良いことずくめのオイルです。 ただし、銃身の内部に塗ると、最初のうちは弾速が変化してしまうとの事です。
私も使ってみましたが、鉄の表面に少し浮いてきた程度の錆なら塗布するだけで錆が落ちそうなので、とても良さそうなオイルです。
ドイツ語表記ではケラミックとなっております。
使用前にボトルを良く振ってから、ご使用ください。

・フォアエンドレーサー 1010


フォアエンドレーサー 1010


いろいろと細かく、微調整ができます。


1010 を後ろから見たところ


手のあたる部分が左右二つに割れていて、なおかつ左右の高さが変えられるそうです。
フォアエンドレーサーと手のフィット感が良くなりそうです。

・F27A  チャレンジャー

この銃は中国のドゥ・リ選手も使っていて、年明けに行われたドーハのアジア選手権大会で、女子 3 姿勢競技でもの凄い点数を撃っていた銃です。


F27A  チャレンジャー

アンシュッツ社のホームページを見ると、ドゥ・リ選手はオレンジストックの 1918 ストックに F27A チャレンジャーの機関部を乗せていました。


F27A  チャレンジャーの機関部


F27A  チャレンジャーの機関部は、バイアスロン用スモールボアライフルのフォートナー機関部を単発に改造した物を使用していますので、ボルトハンドルを後方に動かすだけでボルトを引ける、直動ボルト方式になっております。
ボルトのロッキングシステムはボールベアリングですが、ボルトの周囲にボールベアリングが入っているので、 1913 や 2013 の機関部よりより確実に、発射時のボルトに掛かる反動を綺麗に機関部で受けることが出来るそうです。
機関部の上には最初から、アクションスタビライザーが装備されております。
アンシュッツ社製の銃身を ahg アンシュッツ社のガンスミスが、手間の掛かるラッピング処理を行ってから発射テストを行い、出荷しているそうです。
話だけ聞くともの凄く、良く当たりそうな気がする銃ですね。
この銃はアンシュッツ社ではなく、 ahg アンシュッツ社が販売する銃になります。


IWA2012  新製品紹介 中編 へつづく。





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